皆さんは『雇用保険』という言葉を知っていますか?
言葉足らずでしたが、もしかして「失業保険」と呼んでいませんか?
というのも、失業保険とは雇用保険という制度の内の一つに過ぎないんです。
退職した時だけではなく、再就職時、休職時、高齢による減給時などにもサポートしてくれる、“労働者の味方”それが『雇用保険』です。
「辞めた時どうやってお金貰えるの?」
「スキルアップしたいけどお金が・・」
そんな方は記事を読んで、雇用保険の基礎について学んでいきましょう!
前回の『介護保険』についてはこちらから
この学びたいシリーズでは、実際に調べながら記事の内容を書いています。
左の吹き出しは、調べながらぼくが思った事をお色直しして載せています。
右の吹き出しは、テーマを学ぶにあたり必要な事をそのつどAIに聞いて、記事全体の流れに必要だと思った部分を書き出しています。
雇用保険って何?

今回は社会保険の最後として『雇用保険』についてやるよ。
・・っていうか「失業保険」っていうんじゃないんだ!?
いきなりビックリなんだけど・・。

「失業保険」という呼び名が広まり過ぎていますからね。
正しくは『雇用保険』といい、「失業保険=失業したときの手当」は、雇用保険の内の一部に過ぎないんです。

えっ、そうなんだ!?
じゃあその辺も含めて今回も基礎から勉強していきますかぁ。
そもそも雇用保険って何?

じゃあまずはやっぱり基本から。
「雇用保険ってそもそも何なのでしょうか?」

ひと言で言うと、「会社で雇われている労働者の生活と仕事を守り、向上、生活環境、再就職などをサポートするための制度」です。

向上?
自己向上ってことかな?
まだよく分からないけど、今自分が思っていたより幅広くサポートしてくれそうってのは分かった。
雇用保険には大きく4つの手当があります。
- 求職者給付
- 就職促進給付
- 教育訓練給付
- 雇用継続給付
また別で掘り下げていきますが、一番上の求職者給付というのが、私たちが普段知っている失業保険(失業給付)になります。
また、雇用保険にも当然保険料はありますが、会社と被保険者が折半するのではなく、会社が多めに支払うようになっています。
それらのお金を国が管理し、上記の4つに当てはまる人へのサポートとして支払われる仕組みになっているんですね。

な~るほど、向上ってのは教育訓練のことだったのね。
労働者がしっかり社会で生きていけるようにサポートしてくれる感じか。

どうしても無職になってしまったときの保険というイメージが強いですが、就職中はもちろん、何か事情があっての休職時にも対応してくれる、労働者にとってはとてもありがたい制度なんです。

これは前回の「介護保険」のときも言ってたけど、何でも自分だけでやろうとすると絶対時間やお金が足りないもんね・・。
これも周りを頼るって意味では大切なことなんだね。
雇用保険に入れるのはどんな人?

じゃあ次は加入条件について。
会社の労働者のための制度ってことだけど、「雇用保険に加入する条件を教えてください」。

雇用保険に加入できるかどうかは、“正社員”や“パート”といった雇用形態の名前ではなく、これから解説する「3つの条件に当てはまっているかどうか」で決まります。

そうか、労働者って一般的な会社員だけじゃないもんね。
多分その3つの条件に「何をもって労働者とするか」が含まれている感じかな。
ではその3つの条件を解説していきましょう。

■加入できる条件(週の労働時間・雇用期間)
- 週の労働時間が20時間以上であること
組まれたシフトの契約時間で決定します。
「1日5時間×週4日」や「1日7時間×週3日」などが当てはまります。 - 31日以上継続して雇用される見込みがあること
1ヵ月以上の継続勤務や、契約更新の見込みがあれば対象になります。
■加入できないケース(フリーランス・短時間労働など)
- 週の労働時間が20時間未満の人
「1日5時間×週3日」など。 - 雇用期間が31日未満の人
1週間の日雇いや、数日のみの単発ワークなどが当てはまります。 - 日中に学生業をしている人
一般的な学生生活をしている人は、労働時間が長くても対象外になってしまいます。
※通信制、夜間学校、休学中の人は例外です。 - 社長・法人役員・取締役
雇われている人ではなく“経営者”という立場なので対象外になります。 - フリーランス・個人事業主
雇用契約をしておらず、業務委託契約などになるため対象外です。 - 公務員
意外かもしれませんが公務員も対象外です。
雇用保険ではなく、公務員用の退職制度があります。 - ダブルワークで働く人
雇用保険は1人につき1社までです。
一番収入が多い、または労働時間が長い会社のみに適用されます。

うへぇ、めちゃめちゃ細かく分けられてる・・!
そして当たり前のようにフリーランスは対象外・・。(泣)
いやしょうがないけど。

ちなみに、今「週20時間以上が加入対象」と解説しましたが、制度改正により2028年10月から「週10時間以上」へと変更される予定です。
これにより、短時間で働く人がより雇用保険に加入しやすくなりますね。

そうなんだ。
サポートされる労働者が増えるのは良いことだけど、その分会社の負担も大きくなるってことは、結構中小企業に影響が出そうだね・・。
・・なんて分かったようなことを言ってみる。
失業給付はいつからいくらもらえるの?

雇用保険には大きく4つの手当があるって言ってたけど、その中でも気になるのはやっぱり会社を辞めた時に貰える手当だと思うんだよね。
それこそ失業保険っていう言葉が当たり前になってるくらいだから。
なので「失業給付はいつから、どれくらいの額を貰えるのでしょうか?」

ここは一番関心が高いところですね。
まず「いつから」というのは、「会社を辞めた理由」によって決まり、「いくら」というのは「辞める直前の半年間のお給料」によって決まります。

給料が関係してくるのは分かるんだけど、辞める理由によって時期が変わるってのはどういうことなんだろ・・?
手続きに時間がかかるとかなんかな?
では受給開始時期や金額、受給期間を3つに分けて解説していきましょう。
■いつから貰えるのか?(受給開始のタイミング)
ハローワークで手続きをしてから“7日間の待期期間”があり、その後、辞めた理由によってタイミングが変わります。
- 会社都合で辞めた場合
倒産・解雇・希望退職などの会社都合で辞めた場合は、7日間の待機の後、約1ヵ月後から貰い始められます。 - 自己都合で辞めた場合
転職・結婚などの自己都合で辞めた場合、7日間の待機の後、原則2ヵ月間の“給付制限”があり、最初の手続きから2ヵ月半~3ヵ月後に給付が始まります。
■給付金額の目安(給料の5〜8割程度)
貰える金額は、退職前の半年間のお給料を元に計算されます。
目安はそのお給料の約5~8割ほどです。
- 退職前の月収約15万円の場合
1日あたり約3,500円~4,000円
1ヵ月あたり約10万円~11万円
お給料の約70~80% - 退職前の月収約35万円の場合
1日あたり約6,000円~6,500円
1ヵ月あたり約17万円~18万円
お給料の約50%
上2つの例は目安ですが、退職前に貰っていたお給料が多いほど、給付金の割合が下がります。
また、1日あたりの貰える上限があるため、退職前にどれだけ稼いでいたとしても、無制限に金額が上がるわけではありません。
■給付期間は働いた年数・年齢によって変わる
給付金を貰える日数は、勤務年数や年齢、退職理由で大きく変わります。
ここではざっくり退職理由を軸に見ていきます。
- 自己退職の場合
雇用保険に加入していた期間に応じて、「90日、120日、150日」のいずれかになります。
勤続10年未満の場合、一律で90日になります。 - 会社都合の場合
年齢、勤続年数に応じて変わり、「90日~330日」と自己退職に比べて長い期間給付を受け取ることができます。
■受け取るまでの流れ(ハローワークへの手続き)
では簡単にですが、退職してから失業給付を受け取るまでの流れを書いていきます。
- 会社から離職票を受け取る
- 住んでいる地域のハローワークに離職票を持参して手続きをする
- 7日間の待機期間がある
- 自己都合退職の場合は2ヶ月の給付制限期間がある
- 認定日にハローワークに行き求職活動の報告をする
- 給付金が振り込まれる
自己都合退職の場合は給付開始まで時間がかかるので、退職前に生活費の準備をしておくことが大切です。
また、最初にハローワークへ離職票を持って行ったタイミング(正確には説明会などののち)で給付日数も分かるので、しっかり把握して次の行動につなげていきましょう。


さすがに働いていたときと同じ額ってわけじゃないけど、人によって困窮しないように調節されているんだね。
給付日数も最低でも90日だから、思ってたよりしっかりサポートされてるって印象だなぁ。

90日というのはとても心強いですよね!
他にも、90日間の途中で次の就職が決まった場合、残りの日数の給付金を一定額、一気に貰えたり、怪我や病気になってしまった場合、給付日数そのものを延長できる仕組みにもなっています。

ほへ~、だいぶ手厚い!
労働者の生活のための保険とは言ってたけど、確かにそこまでしてくれるんなら安心できるね!
失業給付以外にどんなサービスがあるの?

求職者給付について深掘りできたので、残りも見ていこうかな。
一つずつ見ていくと長くなり過ぎちゃうから、この際残り3つについて一気に見てっちゃおう。
「残りの3つの給付制度についても教えてください」。

ではまとめるために、それぞれの給付対象や、貰える金額などを絞って解説してみましょう。
ご自身やご家族の方がどの給付に当てはまるかがパッと分かると思います。
■就職促進給付
上でちらっと言っていましたが、支給日数を残しで再就職した場合に、残りの給付金を貰える仕組みです。
- 対象人物
失業給付の日数を、“1/3以上”残して再就職が決まった人 - 貰える金額
本来貰える予定だった失業給付の残りの“60%~70%”を一括で - ポイント
再就職が早ければ早いほど貰える額が多くなります。
■教育訓練給付
就職中や退職後に、スクールなどに通ってスキルアップを目指す人を補助する制度です。
- 対象人物
何でもいいというわけではなく、国が指定した講座(IT、英語など)を受講し修了した人 - 貰える金額
かかった受講費用の20%~80% - ポイント
自己向上を目指したいとき、自己負担を軽減することができます。
■雇用継続給付
一時的に離職したり、年齢によってお給料が下がったりした場合に補助してくれる仕組みです。
【育児休業給付金】
- 対象人物
1歳未満の育児をするために育休を取る人 - 貰える金額
育休を取る前のお給料の67%
半年経過後は50% - ポイント
非課税、社会保険料も免除になるので、手取り額が大きく増えます。
【介護休業給付金】
- 対象人物
家族の介護のために休業する人 - 貰える金額
休業前のお給料の67% - ポイント
介護する家族1人につき、通算で93日までです。
【高年齢雇用継続給付】
- 対象人物
60歳以上も働き続け、お給料が60歳時点の75%未満に減少した60歳から65歳未満の人 - 貰える金額
毎月のお給料の最大10%~15% - ポイント
65歳からは“高年齢被保険者”として雇用保険の加入が継続されます。
この高年齢雇用継続給付は、あくまで60代前半が対象となっています。


めちゃくちゃ細かく設定されてるんだね。
「67%とか何?」って思っちゃうけど、なんかギリギリの調整とかなんだろうなぁ・・。

年齢や何らかの理由で休業したとしても、「継続して働き続けられるようにサポートしてくれる」というのがよく分かると思います。
さすがに平常時と全く同じというわけにはいきませんが、できる限り生活が労働状況に支障がないように、国がお金を管理しつつ、労働者が離職しなくて済むような仕組みを作っているんですね。

なるほどねぇ。
働けなくなる理由は人それぞれだけど、できる限り幅広くサポートしようってなった結果が、最初に解説してくれた4つの給付体制なわけだ。
フリーランスが知っておくべきこと

ぎんつばさん、フリーランスが雇用保険に入れないと知って肩を落としているんじゃないですか?

えっ?
・・いやまぁ、確かに残念ではあるけど、雇用されている人が対象ならしょうがないかなって。

雇用保険には入れませんが、それでも知っておくべきこと、いざという時に助けになる仕組みがあります。
これを読んでいる雇用保険対象外の皆さんも、しっておいた方がいい3つのポイントを一緒に見ていきましょう!
というわけで、フリーランスや個人事業主など雇用保険に入れない方のために、ちょっとした心の安定のための制度を3つ解説していきます。
■労災保険の特別加入
フリーランスは会社員ではないため、当然ですが労災保険は対象外です。
しかし、IT関係や、クリエイターの方などが加入できる“特別加入”という仕組みがあり、これに入っておけば、普通の労災保険のように仕事中や移動中の怪我にサポートが受けられます。
加入にはオンラインで特別加入団体を選び、申請する必要があります。
組合費などがかかりますが、現場作業や移動が多い方は、加入しておくともしもの時にしっかりサポートを受けられます。
■小規模企業共済
フリーランス版の退職金のようなもので、国が作った積み立て制度です。
毎月少額から(1,000円~7万円で、500円単位で変更可能)積み立てができ、いつでも積み立て金を変更できます。
年間で最大84万円が所得控除対象になるため、節税したい方にはおすすめです。
■フリーランス保護法
これは制度というより昨今のフリーランスへの見直しを、国がしているという話です。
「報酬の支払い期日を守る」
「一方的な仕事のキャンセルや報酬の減額を禁止」
といった、まぁ当たり前なことですが、それを義務付ける法律が運用されています。
「自分のことは自分で」というのがフリーランスのいいところであり弱いところでもありますから、しっかり国が動いてくれていると知ると、少し安心感がありますね。

“特別加入”は職種によりそうだし、フリーランス全体で見るなら、“小規模企業共済”がいいのかな?
退職金がないのは当たり前だと思ってたけど、後でまとまったお金が貰えるのは助かるし、控除対象ならなおありがたいね!

雇用保険は性質上、どうしても雇用者のみが対象になってますが、そこに入れない方でも知っておいて損はない制度や、普段から行えるもしもの時のための準備があります。
自由という反面、金銭的に苦労する部分もあるかと思いますが、しっかり生活を安定させていきましょう。

はい、ありがとうございます。
安定感が欠ける以上、どうしてもお金に直接関わってくるけど、受けられるサービスや国の制度を使って、上手にやりくりしていきたい!
今回で社会保険については終わりだけど、読んでいただいた皆さんの生活に、少しでも役立てたら嬉しいです。
まとめ
今はAIにより業種によっては仕事が制限され、逆にフリーの方でも仕事がしやすくなった印象です。
いつもと同じようにAIを用いて、「雇用保険」という今回のテーマを学びましたが、「もしかしてAIっていうのはある意味雇用保険と逆を行く存在なのかな?」とも思いました。
いや考え過ぎな気もしますが、全部が全部でないにしろ、この先AIがまだまだ活躍していく社会の中で、労働者の立場とどう関連していくのか、一つの課題となりそうだなと、勉強して今さらながら思いました。
とまぁ堅苦しい話はここまでにして、今回も読んでいただきありがとうございました!
次回からは今までも学んできた中で、生活に大切なお金。
その“増やし方編”ということで『銀行預金と金利』についてです。
前回の『介護保険』についてはこちらから

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