5月3日放送の『情熱大陸』での、沖縄そば店「EIBUN」の店主、中村栄文さんについての番組感想記事です。
本店を開業して10年目、岩手出身の中村さんが沖縄でそばを作る理由、そこに至るまでの歩みなどを、自分の推察も交えながら書いています。
シンプルだけど奥深い、うどんとはまた違う沖縄そば。
そんな“沖縄そば”を愛してやまない中村さんの半生を、どうぞ文章でご覧ください。
文章が嫌な方は、「どこで観れる?見逃し配信は?」の欄から見逃し配信をごらんください。
沖縄そばが食べたくなります(笑)
沖縄そばを“誰よりも愛す”中村栄文
沖縄で沖縄そば職人をする、岩手出身の中村栄文さん。
移り住んでからもう14年になる。
那覇市壺屋に本店を構えるこの店は、今や観光客、地元民に愛される行列店となっているが、ここに至るまでには中村さんの、沖縄そばへの愛情と、それを食べに来てくれるお客さんへの感謝の心があったのだ。

何も確かなものがなかった昔の自分
1979年、岩手に生まれた中村さんは、テレビ番組の影響で料理の道へ進んだ。
上京し、フレンチの店で働き始めたのはいいが、わずか3年で退職。
そのまま路頭に迷い、さまざまな職を転々とした。
中村さんには“確かなもの”がなかったという。
それは明確な目標、指針、自分の中にあるブレない揺るぎないもの。
何を目指すのか、どうして目指すのか、自問自答をしても“ない答え”は出ず、ぼんやり自分の行く末を眺めていた。
その後しばらくして思い立ち、海外へ転職を決めた。
極端な話にも思えるが、こうでもしなければ自分は動けないと思ったのだろう。
自分を動かすのは“きっかけ”だが、きっかけは動かなければ得られないのだ。
しかしそのタイミングで、中村さんの人生を変える大きな節目が訪れる。
2011年3月、東日本を襲った震災だ。
岩手に生まれた中村さんは、海外転職を急遽取りやめ、地元に帰りボランティアをすることに決めた。
自体が自体なだけに、決して良い機会とは言えないが、踏ん切りがついたと言えるかもしれない。
地元に帰りボランティア活動に精を出す中村さん。
そのさ中、一人の沖縄出身者と出会う。
その人から、男性の出身地、沖縄の名物“沖縄そば”の魅力をこんこんと聞かされたらしい。
沖縄そばは、シンプルだが奥深く、それでいてうどんとは違う魅力がある、一つの完成形。
「どういう巡り合わせか」「なぜ岩手で沖縄出身者が」「なぜ沖縄そばの話を」
疑問は多々あるが、このことが中村さんの心に火を点けた。
それだけ聞かされれば沖縄そばにも興味が出るし、食べてみたいとも思うはずだ。
同時に、何一つ確かなものを持たない自分を情けなく感じた。
そこからの中村さんの行動は早かった。
わずか一週間後には、沖縄に住んでいたのだ。
あまりにも早く、あまりにも無鉄砲。
わずかな衣類と自転車だけを持ち、沖縄という風土に身を任せ移住を決めた。
傍から見れば
「何をバカなことを」
と思われるだろう。
だが中村さんからすれば、それだけの事態だったのだ。
『沖縄そば』が中村さんの心に火を点けた緊急事態。
その気持ちは、この特徴的な文化あふれる土地に向けられていた。

思い立ったが吉日、動力は沖縄そばへの関心のみ
突発的に起こした行動。
決して計画性があるとは言えない「思い立ったら沖縄移住計画」は、とりあえず地元のレストランで働くことから始まった。
時間が空けば、ひたすら沖縄そばを食べ歩く毎日。
そうする中、ここで自分の店を持つことを決めた。
あまりに無謀なこの夢だが、中村さんの決意は固かった。
何百軒と食べ歩いたある日、一つの店を見つける。
「識名そば」
那覇市識名にある自家製麺のそば専門店だ。
中村さんは、ここの味が一番だと感じたらしい。
そして弟子入り。
住む場所も決まっていない状態で、相変わらずの突発さだが、もう彼を止めるものはなかった。
困惑する店主さんの心配や疑念をよそに、その店で中村さんは、味を盗み技を盗み、3年の月日が流れた。
2016年、念願だった自分の店、沖縄そば「EIBUN」を開業、独立をはたした。
開店当初、来客の数が10人にも満たない日もあった。
しかし味の基本を忠実に守ることを続け、少しずつ地元民に受け入れられ始めたのだ。
丁寧に煮込んだ豚ガラと三枚肉のだし、昆布と鰹の一番だしを合わせ、シンプルながらも奥深い味わいを作り上げる。
あえて鰹節のえぐみを出すのがポイントらしい。
「スープはいたってシンプル、だからこそ沖縄そばの原型はここに集約している」
と中村さんは言う。
シンプルなだしの透き通ったスープこそが、中村さんが守り続けてきた沖縄そばの基本なのだ。
「識名そば」公式ページはこちら
降りかかる災難、家族の支えとお客さんへの感謝
「EIBUN」の開業後まもなく、ランチの常連となった女性と結婚。
店も軌道に乗り、これから本格的に沖縄での暮らしが始まるという時、中村さんの身体に異変が起きる。
ある病気になり入院、1ヵ月の休業を余儀なくされる。
具体的な病名は避けるが、決して軽いものではなく、命に係わるものであると言っておく。
沖縄に移住を決めた時、何も向かう場所がなかった自分の指針となり、ようやく地元にも受け入れられ始めた“沖縄そば”
愛する女性と出会い、これからという時に降りかかる災難。
中村さんは“死”を感じ、精神的に追い詰められてしまった。
しかし家族の支え、この地で沖縄そばを作り続けるという夢、それらが中村さんを快方に向かわせた。
その後店に復帰。
その時開店前の店には何十人というお客さんが並んでいたという。
中村さんがそうだったように、お客さんも沖縄そばを待っていたのだ。
“中村さんが作る沖縄そば”を。
その時改めて
「沖縄そばのためだけに生きよう」
と思ったようだ。
そこには本人にしか知り得ない“感謝”の気持ちがあった。
新店舗のオープンとこれからの中村さん
2026年4月27日、那覇市に新店舗がオープンしたばかりだ。
沖縄県庁の正面、ランチタイムには周囲の働く人が詰めかけ大盛況。
頷きながらそばをすすり、笑顔で味わう姿を見ているとお腹が空いてくる。
奇しくも、中村さんが店を開業してからちょうど10年目。
この場所が、また新たな「EIBUN」のスタートの地となるのだ。
今でも中村さんのそばは「沖縄そばではない」と言う人もいる。
「内地の人間がソウルフードを作るプレッシャー」
中村さんがよく口にする言葉だ。
そのプレッシャーを感じながらも、沖縄そばを作り続けることを選んだのだ。
自分が沖縄そばを作るのは、沖縄への恩返しだと中村さんは言う。
自分を支え、導いてくれた沖縄そばと、家族、地元民への感謝、それを持って、中村さんはこれからも作り続けるのだ。
自分が愛してやまない“沖縄そば”を。
沖縄そば「EIBUN」の公式ページはこちら
どこで観れる?見逃し配信は?
TVerで5月10日(日)22:59まで

まとめ
「沖縄そばが食べたくなった」
につきますね!
まさに中村さんの人生をかけた沖縄そば愛だったわけで、それがこれからも続いていくという流れでした。
・・・が、番組の中で何度も美味しそうな沖縄そばが出てきて、目を奪われました。
中村さんがアレンジした、カレー味やまぜそば、つけそばなどなど・・。
でもやっぱりシンプルな沖縄そばが食べたいですね。
こってりしたのもいいですが、透き通ったスープが一番美味しそうに見えます。
修学旅行の時に食べたっきりなので、この際オンラインで探してみようかな・・。
中村さんの「EIBUN」の公式ページでも、オンラインで販売しているので、興味がある方はぜひ!
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
何かひとつに愛を注げるような人になりたいですね。





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