5月1日に放送された『所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!』の感想記事です。
番組内の「8mmフィルムに残された、余命半年の母親の姿」に焦点を当てて書きました。
25年前に亡くなった父が残した母の姿。
今まで向き合えなかった“母との別れ”に兄弟2人が向き合い、記録に残された真実を知る内容です。
自分の大切な人との別れは誰にでも訪れますが、その感じ方はさまざまです。
この記事を読んで、兄弟2人の父が残したメッセージや、ぼくが感じたこと、推察したことに共感していただけたら嬉しいです。
今回の内容は、余命半年で“がん”治療をする母親が登場します。
番組の内容を感想として書いているため、兄弟2人の心境や、実際にフィルムに収められた映像内容については、私が見たままの感想や推察として書いていますが、「記録に残された音声」は別です。
音声に残っている兄弟2人の“父親と母親”はすでに亡くなられています。
いくら地上波で放映されているとはいえ、音声をそのまま引用するのは、亡くなられたお2人に不躾だと思いました。
簡単に言うと「親2人の声を受け取る権利があるのは子どもだけなのかな」と。
なので「■6mmテープに残された最期の音声」の欄では、実際の音声を文字として引用せず、あくまで私自身の感想や、母と父の言葉から感じられたことを推察するにとどまっています。
もし実際の音声を聞きたい方は、「どこで観れる?見逃し配信は?」の欄から見逃し配信でご覧になっていただきたく思います。
ご理解よろしくお願いします。
テレ東『所さんの学校では教えてくれないそこんトコロ!』
「そこんトコロ」番組概要
- テレビ東京系列にて毎週金曜よる8時より放送
- 出演者:所ジョージ、清水ミチコ、東貴博、児嶋一哉、髙木雄也、冨田有紀
5月1日放送内容・感想
東京墨田区にある8mmフィルム専門店『レトロエンタープライズ』
フィルムの中に眠っている映像をもう一度観るためDVD化してほしいと、68歳の男性から依頼がありました。
70歳の兄と、「父が残したフィルムを一度振り返りたい」という理由で、今回の依頼につながったようです。
DVD化されたフィルムには、25年前に亡くなった父が残したメッセージと、余命半年の闘病生活をする母の懸命な姿、息子たちを想う愛情が残されていました。

■がんと闘う余命半年の母と、それに向き合えなかった兄弟
依頼されたテープの中には、50年以上前のものもあった。
しかし兄弟2人、その内容を確認することができなかったという。
理由は、母が若くして亡くなったことにあった。
2人の母はもともと、家事をやりつつ外で活動するような活発な人だったそうだ。
学生時代は水泳に精を出し、2人を産んでからは、子育てをしながら幼稚園の先生をしたり、ドイツ語やバイオリンを習ったりなど、常に前向きで多才な方だった。
活発で自慢の母。
まさに一家の中心だ。
そんな母が亡くなった時、兄は中学3年生、弟は中学1年生だ。
46歳の若すぎる別れ。
多感な中学生にとって、母親との別れは相当辛いものだっただろう。
しかし交通事故のような突然の別れではない。
“がん”だ。
懸命な闘病生活をまっとうしたのだ。
1940年代、例えばがんなどの重い病気にかかった場合、医者は患者に病名を知らせないのが一般的だった。
兄弟2人の母は最期までそれを知らなかった。
兄弟も真実を知ったのは、母が亡くなる18日前だったという。
その事実を知っていたのは“父一人だけ”だった。
父はそれを子どもたちには伝えなかったらしい。
伝えられるはずがない。
私には子どもはいないが、もし自分たちの大切な人がこの世を去るとして、それを何と伝えればいいのだ。
何の変哲もないある日、医者から下される妻の余命宣告。
中学生という、まだまだ母親の愛情が必要な時期、下手に取りつくろうこともできなかっただろう。
妻にも言えず、子どもたちにも言えず、どんな想いで日々を過ごしたのか、想像できない。
母が亡くなった後、2人は母について特に話をしなかったようだ。
それは悲しみを思い出してしまうから。
そう話す兄は神妙な面持ちで、今でも悲しみを抑えているように見えた。
弟は目をハンカチで拭っていた。
2人にとって深い悲しみを残した“母の死”。
それを思い出したくないから、今までフィルムの中身を観ることができなかったのだ。
「母の余命が半年」だと聞かされていたのは父だけだ。
だからこそその姿を残すべく、自身の趣味である“カメラ”を回した。
2人にも真実を伝えなかった父が、その記録だけは残した。
「私たちもいい歳だから」と、2人はフィルムの中身を確認することを決めたようだ。
68歳と70歳、年齢による心境の変化だと思うが、実際の心の内は、2人にしか分からない。
■8mmカメラに収められた母の姿
依頼した8mmテープらがDVD化され戻ってきた。
劣化がひどいものも多く、さすがに依頼した全てとはいかなかったが、映像が収められた8mmが8本、音声のみの6mmが3本、DVDとして残せたようだ。
さっそく兄弟2人は、父が残した記録を順番に視聴していくことに。
カメラが趣味というだけあり、年代別にさまざまな風景を撮影していたようだ。
その中でも一番古いものを再生する。
2人の父が8mmカメラを購入して最初に撮影したものらしい。
そこにはがんだと判明する12年前の母の姿が映っていた。
一緒に映る当時3歳と1歳の兄弟も一緒に、母と仲睦まじげに団らんしている様子だ。
場面が変わりブランコで遊ぶ様子、庭を手をつないで散歩する様子が映る。
活発そうで、2人の面倒を見ながら笑顔を絶やさない、イメージ通りの良き母親像だ。
次に再生されたのは、母のがんが判明する5年前の映像だ。
兄弟2人を中心に撮影された映像には、母と子の様子というよりか、どこか出かけた先の思い出として撮影されたもののようだ。
楽しそうにはしゃぐ幼い兄弟。
着物を着て子どもの世話を焼く母の姿が映っていた。
2本のDVDを観ながら、最初はキレイに映ったことや、カラーであったことに驚いていた様子の2人だったが、次第に思い出にふけったようだ。
自分たちの幼少期と、それを見守る母の姿に想いを馳せながら、言葉短く感想を述べて懐かしんでいた。
次に再生されたのは、母が亡くなる4ヵ月前の映像。
つまり父だけが余命を知りながら撮影したものだ。
兄弟2人にとっての向き合うべき時。
兄は涙をぬぐいながら覚悟を決めていた。
弟は口を結び画面を見据えた。
フィルムは父と母の2ショットから始まった。
そうやら兄がビデオを回していたらしい。
カメラに向かい仲良く笑顔を見せる夫婦。
玄関先で子どもたちと一緒に映るシーンもあった。
元気そうな姿で、とてもがんを患っているとは思えない姿だ。
次はそこから約1ヵ月後の映像。
元気そうに庭いじりしている母の姿が映し出された。
花が好きだったのだろうか、笑顔を見せながらカメラにお辞儀をし、花の手入れをしていたようだ。
子どもたちは映っておらず、父が母一人だけを映したもののようだ。
ラフな格好にエプロンをして、当たり前、ごくごく普通のお母さんだ。
撮影していたのが父のため、ほとんどカメラには映らなかったが、妻と子どもたちが大切なことは伝わってくる。
傍から見れば、ゆるやかで平凡な日常、それを切り取った普通のホームビデオだ。
妻の余命を知ってから、子どもにカメラを任せ一緒に映った時どんな気持ちだったのだろうか。
妻が大好きな花に囲まれて笑顔を見せた時、自身も一緒に笑っていたのだろうか。
そしてそれを観る2人の兄弟は、母と父に何を感じたのだろうか。
涙を拭いながら画面を観る2人の表情は、懐かしさ、悲しさ、やり切れなさ、感謝、さまざまな想いが混じっているように見える。
・・・そして、その花に囲まれた母の姿が、最後の映像となった。
■6mmテープに残された最期の音声
8mmテープの映像を観終わった後、続いて6mmテープの音声を聴くことに。
母が亡くなる3ヵ月前から、別れの直前までを収録したもののようだ。
冒頭でも書いたが、実際の音声は、すでに亡くなられている、兄弟の“父と母”のもので、テレビで放映されているとはいえ、この音声は、子どもである兄弟2人だけのものだと判断し、この記事にそのまま引用することはしない。
私が音声を聴いて、感じたこと、父と母がそれぞれどう思ってその言葉を伝えたのかを推察したものを書いていく。
6mmテープのDVDを再生して兄弟2人が最初に聴いたのは、母が亡くなる1ヵ月前に開いた母の誕生会の音声だ。
お祝いする父の声が聞こえた。
とても和やかな音声だったが、この数日後、母は入院することに。
恐らく病院のベッドの上だろう場所で、未だに自身の病名を知らない母は、完治を目指し闘病する覚悟を父に告げていた。
父もその気持ちに応え、励ましの言葉を送る。
日が進むにつれ母の言葉に家への願望が混じり始めた。
入院生活が嫌というより、元の生活へ戻りたいのだ。
自分が好きな花に囲まれ、何より好きな家族との時間を過ごしたい。
そんな想いが伝わってきた。
父から子どもたちの成長が母に告げられる。
それを聞いて安心し、子どもたちのためにも病気を治そうと、自身の想いを父に伝える母の声が聞こえてきた。
あまり具体的には書けないが、母は最期まで家族を想い、懸命に闘ったのだ。
誰が悪いわけでもないが、観ていて胸が締め付けられる思いだった。
何十年前の音声であり、もうどうしようもないがやるせない。
音声を聴き終わった兄弟2人は、涙を拭っていた顔を上げ、記録を残した父への想いを語った。
母は前向きな人であったから、これらの記録はその生きざまを自分たちに感じさせるために残したのではないかと。
「母が亡くなるから、ではなく、母の前向きな姿勢を残すために」と。

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こちらTVerからどうぞ
『レトロエンタープライズ』の公式ページはこちら
まとめ
余命半年で闘病生活を送った母親と、最期まで母に寄り添い、子どもたちに「母の姿」というメッセージを残した父親の話でした。
番組を観ながら泣いたのに、記事を書きながらまた泣いてしまいました。
闘った母親もそうですが、いろんな想いを抱えカメラを回していた父の心境を思うと、言葉にできないですね・・。
ぼく自身親戚の別れには立ち会ったことは何度かありますが、最期の姿というのは、看取るこちらとしてもどうしていいか分からないんですよね。
声をかけてあげるべきなのか、身体をさすってあげるべきなのか、手を握ってあげるべきなのか。
きっと父親もいろんなことを考えた上での、“記録を残す”という選択だったと思います。
兄弟2人には、父と母からのメッセージを胸に、母親の分まで長生きしてほしいですね。
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
悲しい時こそ、しっかり前を向いて生きられる強さを持ちたいですね

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