5月17日放送の『情熱大陸』の感想記事です。
WWE(ワールド・レスリング・エンターテインメント)所属の女子プロレスラー「イヨ・スカイ」さんの特集について、管理人の推察を交えて書きました。
普段プロレスを観ない方にとっても、イヨさんがどんな想いで戦い続けているのかが分かると思います。
「プロレスってやらせでしょ?」
「ご都合展開」
なんてドライに考えず、そこに挑む一人の人間のドラマを見てください。
プロレスに人生をささげる「イヨ・スカイ」
自分が一番輝ける場所はどこだろうか。
その答えに行きつくまでにどれほど時間がかかるか分からない。
プロレスラー「イヨ・スカイ」は、リングの上こそその場所だと言う。
いくら栄光を勝ち取っても、結局はその場所に輝きを求めてしまうのだ。
「イヨ・スカイ」とは
16歳で、高校に通いながらプロレスデビューをはたし、その後主要タイトルを制覇、グランドスラムを達成、頂点を極める。
28歳で渡米を決意し、今のWWEに所属、「女子世界王座」「WWE女子王座」など、タイトルを獲得、ついには日本人女子初となるグランドスラムを達成する快挙を成し遂げた。
WWEで魅せるムーンサルトプレス

世界最大のプロレス団体WWE(ワールド・レスリング・エンターテインメント)のステージ。
ラスベガスで6万人の観衆の見守る中、イヨ選手は華麗なムーンサルトプレスを魅せる。
“見せる”ではなく“魅せる”のだ。
プロレスはエンターテインメント、観客、中継を観ている視聴者、翌日のメディアにそれが伝わらなければ意味がない。
コーナーポスト最上段から、まるで張り切った弦のように綺麗な弧を描き、相手にボディプレスをかます。
「Genius of the Sky(天空の逸女)」と呼ばれるほど観衆を魅了し、イヨ選手は2度の世界王者にも輝いた。
「とにかく大好きだよ。彼女が一番だ」
「彼女の技はすごすぎる。唯一無二だ」
「空を飛んでいる姿はまるで天使みたいだ」
イヨ選手のファンは、特にその身体能力を評価している。
155㎝というプロレスラーの中では小柄な身体で、高く舞い、地を跳ね、強敵たちと魂をぶつけ合う姿は、勇猛果敢に世界に昇り詰めるトップレスラーなのだ。
強さの根底にある楽しさとは
「楽しすぎてやめれない」
イヨ選手はそう語る。
常人以上のトレーニング、常人以上の怪我、常人以上に身体を痛めつけ、日によっては満身創痍になりながらも、そこに楽しさを見出している。
自分には自分にしかできないことがあるのだと言う。
それを信じてリングに立つことが、楽しみの根源にあるのだ。
自分に期待し、自分を鼓舞し、これからの“プロレス人生”そのものを楽しむ、だからこそ手抜かりはなく、いつでも最高のレスラーでいられるのだろう。
・・と、口で言うのは簡単だが、これをするのは難しい。
繰り返して申し訳ないが、常人には真似できない、ひとつのものに人生をかけているからこその精神性なのだ。
自分自身と向き合うからこその実力
36歳という年齢は決して“若手”とは言えないかもしれないが、それを感じさせぬ身体能力がある。
トレーニングでもそれを活かし、ジムでひたすらに鍛錬を続けていた。
自身の体躯を活かしたムーンサルトをはじめとする空中戦、筋肉で身体が重くなり過ぎないように調整しながら、自分のプロレスに合ったトレーニングで身体をいたぶる。
観ていてつくづく思うのだが、こういったアスリート、特に格闘技の競技者は、常々身体に鞭を打つ生活をして辛くはないのだろうか。
イヨ選手のように、それを超えた“楽しさ”があるのだろうか。
その鞭を打つようなストイックさは食生活にも表れる。
炭水化物を減らし、野菜スープを中心とした、鶏肉、魚などの高たんぱくな料理が中心だ。
いかにもアスリートらしいメニューだが、それでも昔は割と好きなものを食べていたようだ。
それは自分の年齢を加味してのこと。
WWEという大舞台、選ばれた者だけが登れる夢の舞台で輝き続けるためには、常に自分と向き合い続けなければならないのだ。
実力主義の国だからこそ、決して自分の実力を見誤らない。
全てをさらけ出す“究極の成長コンテンツ”
「プロレスは弱さも個性になる」
とイヨ選手は言う。
例え技が決まらなくても、相手にリング外に押しやられても、それもひとつのエンターテインメントだ。
そういった試合の流れそのものを観客は楽しんでいる。
それは試合の中に留まらず、選手そのものの成長過程ですら、ひとつのエンターテインメントになってしまうのだ。
“勝っても負けてもさらけ出す”という、隠し事なしの大一番。
もし負けたら次の試合につなげ、弱さから這い上がる。
それを観客は観たい。
まさに“究極の成長コンテンツ”なのだ。
イヨ選手はプロレス人生を楽しんでいると書いたが、それはまさにこの成長コンテンツという部分ではないだろうか。
勝手も負けても次に向けて進み、年齢とともに老いも若きも過ぎ行く身体。
それすらふまえて成長し、観客たちに自分自身の姿を見せ続ける。
それがイヨ選手にしかできない、まさにイヨ選手のプロレス人生なのだ。
簡単に言ってしまえば人生謳歌ということになるが、その根底にあるのは“プロレスが楽しい”という気持ちと、自分自身に対する”自己期待”なのだと思う。
だから彼女は輝き、強い。
憧れの「ASUKA」のと激闘

WWEにおいて、日本の女性レスラーはこれまで7人しかいない。
その中でもひと際異彩を放つのが、イヨ選手の先輩にあたる「ASUKA」だ。
267連勝を記録する偉大な選手、つけられた呼び名は“女帝”。
もはやレジェンド級の選手であることは間違いないが、そんなレジェンドの背中を追って、イヨ選手は各試合に臨み、勝利を掴んできた。
その躍進ぶりは、WWEの関係者だけに留まらず、それを観る世界中の観客が認めている。
そんな2人が対決することが決まった。
それはまさに“夢のカード”だ。
日本人女性同士という、WWEの中でも異色のマッチ。
”先を行く側”と“それを追う側”の勝負、人によっては、それこそ「嫁を質に入れても」と思うかもしれない。
“イヨ・スカイvsASUKA”というプレミアムイベントに向けて、コーチと一緒に対策を考えながら、試合に想いを募らせる。
イヨ選手にとってもレジェンド級のとてつもない選手であり、いてくれて良かったと思える選手なのだ。
とても大きな存在、間違いなくイヨ選手にとっても大切な試合になる。
そして試合当日
「アスカさんを超えたい」
「イヨの殻を破り本性を明かす」
それぞれの想いがぶつかる世紀の一戦が始まった。
キレのあるコンビネーション打撃で的確に相手を削るASUKA。
対してロープと自らの身体能力を活かし、ダイナミックなプレイで場を盛り上がらせるイヨ。
ASUKAの代名詞である毒霧をイヨは実況席の資料を使い防ぐというテクニカルな場面も。
終盤になり追い詰められたイヨだが、強烈なニーからの代名詞ムーンサルトプレス。
ここで3カウント、世紀の一戦に終止符を打ったのだ。
試合が終わり、ASUKA選手に深いお辞儀をするイヨ選手。
ASUKA選手はそれに対し涙の抱擁で応える。
戦った2人にしか分からない想いがそこにはあったが、観客はそんな2人を盛大な拍手と歓声で包み込んだ。
偉大なる先輩を、この日イヨ選手は超えたのだ。
そしてそれを目撃した大勢の観客、メディア、何より戦ったASUKA選手に、その強さを改めて魅せた。
プロレスラーとしての先へ・・
この度夫であり、同じWWEのプロレスラー「NARAKU」さんと、新しくアメリカでの生活も始まる。
夫の存在は大きく、自分を幸せにしてくれる存在だという。
しかし、プロレスラーの「イヨ・スカイ」として考えた場合別だ。
「イヨ・スカイとしてプロレスラーの私を幸せにできるのは私だけ」
それはそこに自身の全てを注ぎ込んでいるからこその言葉だ。
レスラーであることに誇りと楽しさを見出し、「イヨ・スカイ」だからできることを模索しつづけているから。
その先にある幸せを見つけるために。
“イヨ・スカイvsASUKA”というプロレス史に残る戦いを終え、自身の憧れであるアスカ選手にも認められ、胸に満ちた表情でこう言った。
「レスラー冥利につきます。私の身体が動き続ける限り、燃え尽きるまで全力投球し続けます」
その言葉は決して比喩などではなく、プロレスラー「イヨ・スカイ」は、これからも自身の全力を我々観客に魅せてくれるだろう。
世界最強のレスラーとして。

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まとめ
分かってはいましたが、レスラーってすごい!
格闘技素人の自分としては、単純に「痛くないの?」とか思っちゃうんですが、その痛さや痛がる姿もエンターテインメントのひとつってことなんでしょうね。
プロレスはやらせうんぬんという言葉は確かに聞きますが、その身体と技を作っているのは紛れもなく選手たち本人の努力によるものですからね。
そこにやらせや手抜かりはありません。
プロレスラーは一流のエンターティナーであり、一流のアスリートってことですね。
あと海外選手でけぇ!
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
自分の好きなものに全身全霊を注げるようになりたいですね。
前回の山﨑健太郎さん特集の感想はこちら




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