5月11日放送の『YOUは何しに日本へ?』の感想記事です。
スイスから、日本の伝統食文化である“糀”に惹かれ、一人前の糀職人を目指す男性の話です。
見た目はピアスにタトゥーという“いかにも”な男性ですが、なぜあえての糀なのか。
その辺りについても簡単にまとめました。
見逃し配信と一緒に楽しんでいただければ嬉しいです。
ちなみに“麴”ではなく“糀”なのは、糀が意味するのが米を発酵させた米こうじを指す言葉だからです。
今回の男性も、米糀職人として働くチャラ系一般スイス人男性です。
「ノー糀ノーライフ」
【YOUは何しに日本へ?】
番組概要
- テレビ東京にて毎週月曜よる6時25分より放送
- 出演:バナナマン
- ナレーター:パックン:ダニエルカール
5月11日の放送内容と感想
番組内では外国の方のことを「YOU」と表現しますが、記事の感想では「Kさん」など、アルファベット表記しています。
そちらの方が感想が書きやすく、感情移入しやすいと思ったので、ご理解よろしくお願いします。
■スイスから来た男性:日本へ来た背景
スイス人の男性は、この日スイスから来たわけではなく、北海道に行っていたようです。
お土産に自分で食べる用の白味噌をいくつか買い、加えて糀も。
中々渋いチョイスですが、実は男性は今、愛知県で一流の糀職人になるために修行中の身だったのです。
■スイスから来た男性Mさんの密着取材の感想
チャラチャラした見た目とは裏腹に、自分のやりたいことにストイックで真面目、努力家な人だ。
好きな事にとことん真っすぐで、それを糀作りに活かし、いずれ一流の糀職人になってほしいと思える人だった。
●「みやもと糀店」でのMさんの糀づくり
Mさんの職場は愛知県西尾市にある。
他の職人たちと共に朝から日課の体操をこなし、続いて神棚に安全祈願の礼拝。
とても伝統的な一連の流れ、それもそのはずで、この地域では江戸時代から味噌作りが盛んに行われている、言わば糀の聖地。
現在でも味噌蔵や醤油蔵が残っている歴史ある場所なのだ。
そんな場所で糀を作る職人が集まるここは「みやもと糀店」
無農薬・無化学堆肥で育てた原料、受け継がれるお百姓の歴史、その想いがつまった材料でつくることにこだわった糀店である。
さながら糀の神様に祈るような面持ちで礼拝を終え、仕事の始まりは時間をかけての消毒作業だ。
何十分もかけて念入りに消毒、特に人の手が触れやすい場所は細かく角度を変えながら何往復も布巾をかける。
地味だがこれをおこたり、もし他の菌が入ろうものなら作業工程に支障が出る。
酒蔵などでもそうだが、納豆を食べることも禁止だ。
納豆菌は菌類の中でも強い、もし発酵中に納豆菌が混ざれば糀菌が負けてしまう。
Mさんが納豆が好きかは分からないが、私個人的にはそういう意味で働きたくない職場だ。
消毒後、前日から水に浸しておいた米を蒸す。
蒸し終わり、熱々の米を職人たちの手でほぐしていく。
米を傷つけると雑菌が入ってしまうことがあるため、しゃもじなど道具を使わず、優しく手でほぐすのだ。
見ているだけで火傷しそうだ、・・・とは言い過ぎだが、炊き立ての米の熱さは日本人なら馴染み深い。
反射的に手を引っ込めそうになりながらも、細かく均等にほぐしていく。
この無骨な繊細さがいかにも職人らしい。
ほどよく冷ました米に糀菌をかけていく。
取材が入ったからか、それともそのタイミングだったのか、この日Mさんは初めて糀菌をかける役を承った。
米全体に均等に良い塩梅でかけていく。
修行中の身ではあるが、毎日隣で見ているだけあって、手慣れた手つきでふりかける。
まるで大人数用の食事を準備しているようだ。
糀菌をかけた米を丸2日醗酵器で発酵させる。
するとどうだろう、2日後に米に花が咲くのだ。
もちろん植物のことではない。
まるで雪の結晶のように腕を伸ばした、ふわふわの菌が米を包む。
“米”に“花”が咲くから「糀」なのだとこの時に知る。
日本の文化だが、ここまではっきり見るのは初めてだ。

●その身ひとつで糀職人を目指して来日
Mさんは母国スイスで大学を卒業後、経営業を務める。
手腕は確かだったようで、31歳の頃3店舗のオーナーになった。
しかし真面目過ぎたのか、週6日、1日14時間働き詰めだったようだ。
労働時間が比較的多い日本でも働き過ぎだと分かる。
本人がオーナーでなければブラック認定だ。
そんなMさんの身体がついに限界を迎えてしまう。
34歳のころベットから起き上がれないほどの激痛が身体を襲った。
重症だった。
結局助かりはしたものの、ドクターストップにより1ヵ月は働けず、休養の日々を過ごすことになる。
休養中、何の縁か、たまたま“味噌汁作り”の体験会に参加した。
「何これ、何が入ってこんなに美味しいの?」
素直なMさんの意見だ。
その温かさ、やわらかさ、身体を内側からほぐすような安心感、初めて味わう味噌汁の味に衝撃を受け、同時に身体が元気になっていくのを感じたという。
味噌をはじめ、みりんや酒などは糀からできていると知ったMさんは、驚き興味に絶えなかった。
そして心のおもむくまま、知人から「みやもと糀店」を紹介してもらい来日をはたす。
母国に家族も友人もいたが、Mさんの想いは強く、さみしさを感じながらもその身ひとつで来日。
最初こそ糀自体についても分からなかったが、現場で学び、体験し、その奥深さに惹かれ、向学心があふれ、この地で糀職人を目指すことを決めた。
●ストイックに一人前を目指すMさん
Mさんは休憩中には日本語の勉強、休日になればさまざまな糀の作り方を学ぶため、酒蔵、醤油蔵などに見学におもむく。
もともと身体を壊すほど働き詰めるタイプだからか、しっかり休めているのか心配になるほどストイックだ。
それでもまだまだ修行中の身だが、しっかり知識と技術は兼ね備えているようで、みやもと糀店で行われる味噌作り体験では、参加者に基本的な作り方や、細かい注意点、味噌や糀を使ったアレンジレシピなどを教えられるほどだ。
何気ない会話をしながら交流を深め、まさにこの地域の文化に心身をささげる勢いだ。
そんなスイス出身のMさんは糀の良さをこう語った。
「糀は食材のうま味を引き出してくれる立役者」だと。
そんな糀の魅力を多くの人に伝えていけるように、これからも修行に励み、一人前の糀職人を目指し続けるのだ。
「ノー糀ノーライフ」
そう言って笑ったMさんの顔には、一人前の職人の面影がすでに見えていた気がする。
一人前のMさんが作った糀が全国に出回る日も、そう遠くないかもしれない。
こちらは「みやもと糀店」のホームページです。
オンラインストアの中の「八 ひよこ豆味噌」は今回のMさんが提案して、1年の試行錯誤を繰り返して仕上がった渾身の自家製味噌です。
まとめ
スイス人×糀菌という異色すぎるコンビでしたね。
何がきっかけでどんな道に進むか分からないものだなと思いました。
両腕にタトゥーびっしりで、とてもじゃないけど糀作っているようには見えないんですよね。
第一印象は怖いです・・。
でも逆に数年したら名物職人になってるかもしれませんね。
もともと根がしっかりしていて、真面目でストイックな方なので、身体にだけはしっかり気を付けて、一人前糀職人のスイス人として名をとどろかせてほしいです。
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
味噌汁のように、誰かをほっとさせられる人になりたいですね。
前回の記事はこちらです



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