アニカレで声優を目指すデンマーク人女性の2年間【YOUは何しに 5/25感想】

番組感想 番組感想

5月25日『YOUは何しに日本へ?』の番組感想記事です。

日本で外国人が声優を目指すという難しさ、立ちはだかる言葉の壁、涙多く、それでもあきらめない強い気持ちが印象的なデンマーク人の女性について書いてます。

番組としても異例な、個人に2年間フォーカスを当てるという大長編で、女性の、成長と苦悩と喜びがひしひし伝わってきます。

記事に書きましたが、とても文章だけでは伝えきれないので、ぜひ下の見逃し配信からご覧ください。

【YOUは何しに日本へ?】

番組概要

  • テレビ東京にて毎週月曜よる6時25分より放送
  • 出演:バナナマン
  • ナレーター:パックン:ダニエルカール

5月25日の放送内容と感想

番組内では外国の方のことを「YOU」と表現しますが、記事の感想では「Kさん」など、アルファベット表記しています。
そちらの方が感想が書きやすく、感情移入しやすいと思ったので、ご理解よろしくお願いします。

■デンマークから来た女性:日本へ来た背景

日本で声優になることを目標に、声優の専門学校に入学するために来日しました。
「声も小さく、シャイな自分を変えたい」
そんなきっかけを作ってくれた日本のアニメに影響され、これから日本の地で、外国人声優として声を出し続けます。

■デンマークから来た女性Rさんの密着取材の感想

2年に及ぶRさんへの密着取材、自身が外国人で完全アウェーの中、それでも日本で声優を目指して邁進する姿がとても印象的だった。
その道は楽なはずがなく、何度涙を流しても諦めない姿は、単純に挑戦者として強いと思った。

声優さんが収録をしているところ
●2024年5月、東京アニメーションカレッジ専門学校での開幕

キル・ビルか、はたまたブルース・リーか、そう思わせる全身黄色の姿、デンマーク人のRさんは専門学校へ向かっていた。
東京アニメーションカレッジ専門学校
2006年に開校した、声優、アニメーション作成、漫画家も目指せる、サブカルに幅広く対応した専門学校だ。
Rさんが通う声優学科は全2年制で、卒業生の多くが人気アニメで活躍している、実績の伴った学び場。
大体が日本人だが、外国人も年に2~5人も入学しており、卒業後は母国に帰り活躍しているそうだ。


4月から始まる新年度、1ヵ月経った今でも、新学生はまだまだ基礎を鍛える時期だ。
Rさんも数少ない外国人の1人、体づくりとして、基礎の筋トレ、バレエ、ウォーキングなど、一見声優とは無縁の科目を受ける。
演じること、声を出すこと、それらは全て体から、股関節ですら柔らかくないと、良い声は出せない
時に音楽に合わせ、リズムに乗り、正しい発音、正しい発声で、全身から声を出す。
素晴らしい声とは、仕上がった体から出るものなのだと最初に学ぶ。


1年目は、ほぼがその基礎トレだ。
2年目になり難易度アップの応用編、それと学生のターニングポイントがある。
オーディションだ。
審査員として声優事務所から人が訪れ、もし合格すれば、そのまま事務所に所属するとこができる。
つまりは専門学生としてのゴール、声優業としてスタートを切れてしまうのだ。
Rさんを含む声優専攻の学生たちは、2年目の秋に向けそれぞれスキルを磨くことになる。


●外国人であり、デンマーク人であるという壁

そもそもの話、当たり前だが言語が違う。
日本人が日本で声優を目指すのと、外国人が日本で声優を目指すのでは難易度も倍率も違うのだ。
現在の“声優名鑑”に登録されている声優の数は1873人
その内外国人声優の数はたったの3人しかいない。
あまりにも狭き門、まるで針の穴に糸を通すような道のり。


さらにRさんにとって立ちふさがる壁、それは母国語のデンマーク語だ。
正しくはデンマーク語の発音の難しさにある。
デンマーク語の発音は、世界各国の言語と比べても特に難しいとされ、日本語ではまず使わない喉の使い方で発声し、同じ文字でも聞こえ方がまるで違う。
そのためRさんにとって日本語との、発声の仕方に差異があり過ぎて、ただでさえ高い難易度に拍車をかけてしまっている。


2024年9月、Rさんが入学して5ヵ月、中々見えてこない自身の道のり、思うようにいかない日本語の発音、不安はつのる一方だった。
それこそ涙を流し将来を考えてしまうほど。
Rさんの身に異変が起きたのはそのタイミングだった。


思うようにいかない練習、発音、セリフ回し。
自身が外国人であるから
人より練習を重ね、追い込み、悩み続けてしまったのだ。
身体を壊してしまうほど。
Rさんにとっては、共に歩む同級生も、まずは追いつく対象なのだ。
自身をマイナスからのスタートだと感じ、その差を埋めるために逼迫ひっぱくし、精神がねをあげてしまった。

声優志望の学生たちが、ならんでアテレコに挑戦しているところ
●声優を目指すきっかけになった日本のアニメ

Rさんは昔から自分の声にコンプレックスがあった。
自分の声が好きじゃなかったのだ。
そのため人と上手く話せず、子どものころから一人になりがちだった。
学校の同級生とも馴染めず、一人っ子であったため、一人でいる時間が増え話す言葉も少なくなり、声の張り方もうまくできなくなってしまったのだ。


そんな声を塞ぎがちな生活の中、11歳の時、ある転機が訪れる。
ネットでたまたま観た日本のアニメ「東京ミュウミュウ」、その主人公のキャラクターに触発された。
自分も声を出したい、もっと話したいと思った。
気持ちがあふれ、始めて“声”に興味を向けた。
そして自然に“声優”という目標ができた。
自分の声を人に聞いてもらいたいという大きな変化がもたらされたのだ。


どんなに崇高な決意があり、頑強な意志があったとしても、壊れる時は壊れるものだ。
精神的にまいってしまった時、一体どうやって立ち直ればいいのだろうか。
Rさんの場合は“周りの人たち”だった。
毎日メールをくれる先生、気にかけてくれる同級生、異国の地でその気遣いに囲まれて、Rさんは学校に残ることを決意した。
大変な時間を過ごしたからこそ、もっと声優をやりたい
傍から見ていれば、そう思えるRさんも大概強い人間である。


●来たるオーディション

会場には70社もの声優事務所の人間が集まっていた。
今から目の前で行われるオーディションには、自分たちを唸らせる者は出てくるのだろうか
事務所に入ってもらいたい人材だろうか
言い方は悪いが品定めだ。
だかそれこそオーディション。
商品になる価値があればこそ最前で輝ける。
当たり前だが輝くために日々声を出し続けているのだ。


オーディションは、ナレーションとセリフの2種類で審査される。
日本人の同級生たちが、使い慣れた日本語で巧みに演じ、審査員たちの目を光らせる中、ついにRさんの審査が始まる。
やはりまだ、どこか頼りなくはある日本語だが、去年と比べれば明らかに上達している。
完全アウェーの中、一度は壊れて学校に来れなくなりながらも、それでもあきらめなかった声優への熱意と、嫌いだった過去の自分を塗り替えていく向上心で、全力をそこにぶつけた。


オーディション後、Rさんは緊張しつつも全てを出し切り
「満足な感じ」
と笑顔で答えた。
今までの不安はなく、どこか吹っ切れた顔で、結果を信じて待つ。
ここまでの流れをダイジェストで観ているこちらとしては、どこか1社だけでも彼女を認めてほしいが、外国人声優の倍率の低さを考えると・・、とも思ってしまう。
はたして・・。


●14社からの招待状

2025年11月、オーディションから1ヵ月経ち、ついに結果が出た。
朝から緊張の面持ちで学校に向かうRさん。
いつの時代も合格発表とは身体に悪いものである。
たった1枚、たったひと言、それが全てを物語ってしまうのだ。
70社全ての合否が書かれた二つ折りの紙を手に、そこに書かれた内容を想像し、怖さを覚えながらも何とか心を落ち着かせ、そっとページをめくる・・。


結果、なんと14社に認められた、14社からの合格通知がそこにあった。
特待合格、一次合格、条件はそれぞれあれど、合格には間違いない。
日本の中で外国人が声優になれるチャンスは、確かにあったのだ。
Rさんはそれを噛みしめ、涙を目にためながら何度も通知を見届け、大きな一歩を踏み出した。
大勢の人に助けてもらいながら、ここまで何とかやってきた。
声優を目指しRさんは、改めて自分の夢に向かって歩き出していった。

デンマーク人の女性が声優として収録しているところ

どこで観れる?見逃し配信は?

TVerで6月1日(月)19:59まで

まとめ

まず声優ってすごいなって思いました。
いやたかだか、専門学生たちの授業をダイジェストで観ていただけなんですけど・・。

声量や発音、文章朗読の時間まで計算しながら読んでいくのは、確かに必要なスキルでしょうけど、観てて難しいんだろうなって。
外国の方からしたらなおさらですよね。

Rさんが合格したことは、他の声優を目指す外国の方にも勇気をあげられたんじゃないかと思います。
とにかくおめでとうです!

それではここまで読んでいただきありがとうございました!

自分の周りに人がいるありがたさを、ちゃんと知って生きていきたいですね。


前回の鮪奉行の記事はこちら

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